【犬のメラノーマ】症状から原因・予防・治療法までご紹介

犬の病気

メラノーマとは

メラノーマは悪性黒色腫あくせいこくしょくしゅという悪性度が高い進行性の皮膚癌です。癌細胞がメラニン色素を作る細胞(メラノサイト)を過剰に作っているため、腫瘍の色は病名の通り黒色が多いですが、濃い茶色から色素のないものまでさまざまです。口腔内、皮膚、眼球、足先や爪の付け根などに発生します。犬では特に口腔内によく見られ、10歳前後での発症が多いです。

メラノーマの症状

  • 唇や歯茎、顎、舌にできものがある
    • 出血している
    • 口臭がきつくなったように感じる
    • よだれが増えた、止まらない
    • 飲み込むのが辛そう、食欲が減った
  • 皮膚や足先にできものがある
    • 指や肉球が腫れている
    • 腫瘍がジュクジュクしている
    • 歩き方がおかしい
  • まぶたや目の近くにできものがある
  • 眼球にモヤがかかったような、シミのようなものがある
    • 目を気にして掻く
    • 目を開けづらそうにする
  • 呼吸が荒かったり、咳をする
    • 癌が肺に転移している(末期)

皮膚にできる腫瘍の大半は良性のものであることが多いです。犬の体にできるシミのようなホクロのような”メラノサイトーマ”という良性腫瘍がありますが、見た目だけでメラノーマと区別することはできません。腫瘍を採って細胞検査に出すことで確定診断がつきます。

メラノーマの原因

メラニンという色素を作る細胞(メラノサイト)が癌化したものだと考えられています。

メラノーマの予防/治療

メラノーマの予防

今のところ予防方法はありませんが、早期発見できるように日頃から愛犬の体を触って異常がないかチェックしておきましょう。

そして癌になりにくい体をつくるためには、

  • ストレスを溜めさせない
  • 腸内環境を整える
  • 適度な運動(肥満は万病の元です!)

こういったことも大切になってきます。腸内環境を整えるには”善玉菌ぜんだまきん”を増やすことです。発酵食品のヨーグルトや納豆(からしや醤油を入れていないもの)が良いそうです。人も犬も同じですね。ただ、与えすぎには気をつけてください。

メラノーマの治療

外科治療

手術で腫瘍を摘出します。再発率と悪性度が高い腫瘍であるため、口腔内にできた腫瘍の大きさによっては、顎の骨や眼球あたりまで取り除くことがあります。足先や爪にできたものは断指や断脚を視野に入れておかなければなりません。

化学療法

癌が転移していたり、腫瘍をすべて摘出できなかった場合には抗癌剤を使った治療を行ないますが、抗癌剤をするかしないかは飼い主さん次第です。

放射線治療

患部に放射線を照射して治療します。照射中は動かずにじっとしていなければならず、全身麻酔が必要です。高齢犬や体力が落ちている子にとっては厳しいと言えます。

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