祖先は大型のジャーマン・スピッツと言われているポメラニアン。名前の由来はドイツとポーランドをまたぐポメラニア地方からきています。かつては番犬やソリを引く使役犬として飼われていました。19世紀にビクトリア女王が旅先でポメラニアンを見つけてイギリスに連れ帰り、小型改良に成功しました。ビクトリア女王が死の間際、ポメラニアンを自分の側に連れてきてほしいと言うほどに、ポメラニアンはとても愛されていました。
そんなポメラニアンの特徴、性格、飼い方などを紹介します!
ポメラニアンの特徴
原産国 | ドイツ |
グループ | 5G:原始的な犬・スピッツ |
サイズ | 小型 |
体高 | 15-20cm |
体重 | 3-6kg |
寿命 | 13-15年 |
ポメラニアンは短めのマズルに小さな立ち耳、豊富な毛量とカールした尻尾が特徴です。ジャパンケネルクラブに登録されている毛色は10種類あります。大体は単色が多いですが、タン(顔に薄茶色や黄褐色の斑模様が入る)やパーティーカラー(白地に1〜2色の他の色が入る)の個体もいます。
ポメラニアンの性格
祖先が大型のソリ犬であったことから、小さいながらに活発な犬種です。基本的には明るい性格で愛想の良さが売りですが、番犬として飼われていた過去もあり、他者に対して吠えやすいところがあります。ポメラニアンは人の喋る言葉をよく聞いています。全ての意味は分からなくとも、首をかしげることが多いのは話を聞き取ろうとしている証拠です。コミュニケーションの為にもたくさん話しかけてあげてください。
ポメラニアンの飼い方
生活環境
ポメラニアンは手足が細く、膝のお皿が外れやすかったり骨折しやすかったりするので、床がフローリングならクッション性のあるマットを敷くことをおすすめします。
お手入れ
毛量がとにかく多いのでブラッシングは欠かせません。毛がもつれやすい子は最低でも週2回ブラッシングをしましょう。時間をかけて1回でまとめて全身をやるより、毎日少しずつ行なう方が短時間で済み、感じるストレスも少なくて良いですよ◎
運動量
小柄ですが運動量はそれなりに必要で、1日のトータル散歩時間は40〜50分あれば十分です。足や気管などに問題がある子は無理のない程度に、散歩時間や内容を考慮してあげましょう。
しつけ
社会化期(生後約1ヶ月〜生後約5ヶ月くらいまで)に経験が少ないと、知らないものに対して警戒心や恐怖心を抱くようになってしまいます。できるだけ多くのわんちゃんと触れ合ったり、人から触ってもらうようにしましょう。しかし、本人や相手が嫌がっているときは無理に近づけたりしないよう気をつけてください。
子犬時のワクチンが3回完了するまでは抱っこで色々な場所を通ってみたり、綺麗な道(ゴミや犬猫の糞尿が落ちていない)であれば歩かせても構いません。ワクチンやフィラリア・ノミ・ダニ予防をしているわんちゃんとはご挨拶もOK。
ポメラニアンは物覚えは良いですが、悪い方に傾かないようにしなればなりません。家族や自分を守ろうとする本能や恐怖心から威嚇吠えが出ることがあり、これを直さずにいるとどんどん悪化して、飼い主さんでは手のつけようがなくなります。そのためにも社会化をしっかり行ないましょう。
ポメラニアンの価格
日本にポメラニアンのブリーダーさんはたくさんいますが、たくさんいるからこそしっかり下調べをして、話を聞いて、実際に犬舎へ行って見て信頼できるブリーダーさんであることを確かめる必要があります。価格は20〜60万円くらいですが、毛色や血統、購入場所によって価格は大きく前後します。
ポメラニアンがかかりやすい病気
膝蓋骨脱臼
膝蓋骨(膝のお皿)は滑車溝というくぼみに収まっているのが正常ですが、その正常な位置からずれて、膝の外側か内側のどちらかに完全に脱臼している状態が膝蓋骨脱臼です。
気管虚脱
”気管”は肺へ送られる空気の通り道で、弾力がある輪っか状の軟骨で形成されていて、掃除機のホースのような見た目をしています。息を吸ったり吐いたりしたときに気管がペタンと潰れてしまって、呼吸がうまくできなくなるのが気管虚脱です。
コメント