【犬の白内障】症状から原因・予防・治療法までご紹介

犬の白内障犬の病気

白内障とは

白内障は眼の中の水晶体が白く濁る病気です。進行すると視力を失ったり(失明)、緑内障やブドウ膜炎になる可能性があります。

眼で物を見るときは、まず”光”が角膜かくまくを通過→入ってきた光の量を虹彩こうさいで調節→ピントを合わせるために水晶体すいしょうたいの厚みが変化→光が硝子体しょうしたいを通過→網膜もうまくに光が届くと脳に電気信号が送られる→脳が電気信号を受け取って網膜の光を映像として認識するという流れになります。

ピント調整の水晶体が濁ると光の通りが悪くなるので、映像を移しにくくなります。

白内障の症状

  • 眼球が白くなってくる

眼が白く見えるのは、水晶体が白く濁ってしまうからです。視界が霞んだように悪くなります。

※白内障と似た、眼が白く見える核硬化症かくこうかしょう(人でいう老眼で、視力は失われない)は病気ではなく治療の必要もありません。パッと見ただけでは違いが分からないので、気になったときは病院で診てもらいましょう。

  • 物にぶつかる

視力が落ちてくると物にぶつかることが増えたり、はっきり見えないのが不安で大人しくなったり、怖がりになる子もいます。

白内障の原因

  • 加齢(老齢性)

白内障で多いのが加齢によるものです。

  • 紫外線

水晶体にはタンパク質が含まれていて、紫外線による影響で水晶体が酸化すると濁ってきます。犬は人のように帽子をかぶったりサングラスをかけられないので、紫外線を避けるのは難しいでしょう。

  • 糖尿病

糖尿病で血糖値が高い状態が続くと、ソルビトールという糖が水晶体に蓄積し、水晶体の中の水分量が増えてしまった結果、濁りやすくなると考えられています。

先に白内障になっていて、その後に糖尿病を発症した場合、白内障が急激に悪化することがあります。

  • 進行性網膜萎縮しんこうせいもうまくいしゅく

ダックスやプードルに多い原因不明の遺伝性の病気です。初期症状は夜盲(暗くなると動きが鈍ったり、物にぶつかりやすくなる)で、白内障を併発しやすく、明るい時間帯でも物が見えづらくなり、最終的には失明してしまいます。

白内障の予防/治療

白内障の予防

水晶体が酸化するのをできるだけ防ぐためには、抗酸化物質が含まれるサプリメントや食材を摂るのが良いです。ただし、健康な状態であっても栄養バランスが大きく崩れるような与え方は体に悪く、アレルギーや持病がある子は特に注意が必要なので、獣医さんに相談してから与えると良いでしょう。

白内障の治療

加齢による白内障は目薬での治療が多いです。治療と言っても白内障が治ることはありませんが、進行を遅らせることはできるようです。

糖尿病であれば血糖値のコントロールは必要になります。濁った水晶体を綺麗な状態にするには外科手術しかありませんが、手術をできる施設はとても少なく、全身麻酔のリスクや手術後の合併症など、問題が多いのが難点です。

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